校長室をライブ会場に改造　始まります！

富山市新庄、藤の木地区にある　まきのピアノ教室　講師の牧野尚美です。
そして８年間勤めた大好きな小羽小学校で、NPO法人こばの活動の一環として、ライブスペースプロジェクトを進めております。

今はもう、子どもたちも先生方も通うことがなくなってしまった小羽小学校です。
１８０人、５０人、３０人、１８人と少しずつ児童数が減り、最後の年の２００９年には、全校児童がたったの８名でした。

少ない人数だから切磋琢磨できない、人間関係が難しい、社会性が育たないのでは、、、
、、、なぁんて、小規模校が言われがちな批判材料は見事にはねのけ、子どもたち一人一人が、どんなことにも全力で頑張る、本当に素晴らしい小学校でした。

この学校で育った子どもたちは、大きな集団の中でも強烈な輝きを放ち、今も真っ直ぐに伸びています。

寄贈していただいた古いグランドピアノをなんとか残したい

校長室を改造するきっかけは、「小羽小学校に残っていた古いグランドピアノを処分してしまおうか」という話を聞いたことでした。

子どもたちが元気に通っていた頃、音楽の授業で私も弾いていたこのピアノ。
心から信頼できる技術の調律師さんによってきちんと整備されて、素敵な音色でした。
子どもたちにもどんどん弾いてもらいたくて、ときどき音楽会を開いたり、休み時間には誰でも自由に演奏できるようにしていました。

せっかく残したピアノが厄介者に

このピアノは、閉校のときに体育館に移動してなんとか残すことができ、地域の方が集まる際に何度か演奏させていただきました。
しかし普段はスポーツクラブ等の通路を塞ぎ、厄介者となってしまいました。
そのため、NPO法人こばとしては処分してしまおうかという意見が出始めました。
地域の方からせっかく寄贈していただいたグランドピアノを手放すことは、私としてはどうしてもくい止めたい気持ちでした。

校長室をライブ会場に改造しよう

そこで、グランドピアノをみんなで運んで、無謀にも「校長室をライブ会場に改造しましょう」というプロジェクトが立ち上がりました。
音響機材を入れてピアノやバンドの生演奏を聞きながら美味しいものを食べたり飲んだり、大きなスクリーンを設置して映画鑑賞やスポーツ観戦をしたりと、大人が集まって遊べる空間を作ろうという計画です。
他にも絵画や書などの芸術作品の展示など、木造校舎の趣を活かして空間づくりができないか、いろいろな夢が一気に広がりました。

これが校長室です。歴代の校長先生の写真がずらーーー

隣合わせの図書室との間は、極悪ラスボスが出てきそうな頑丈な扉で仕切られています。
この扉を撤去して、約77㎡の１つの大きな空間を作ります。

校長室の壁、ぶち抜きました

いよいよプロジェクトスタートです。
扉は想像より遥かにしっかりと打ち付けられ、真夏の作業に悪戦苦闘していました。
大人の遊びは、全力で汗だくなのだ。
ちょっと戸惑いながらも、蹴っ飛ばして壁打ち抜きはこちらです

この後、この開け放たれた空間に、徹底的に中身を整備（オーバーホール）していただいた

グランドピアノが運び込まれますよ。