保育士さんへ 明日からすぐ役に立つレッスンを
2019/04/09
富山市新庄、藤ノ木校区にある まきのピアノ教室 牧野尚美です。
とてもお若い保育士さんが入会してくださって約1ヶ月がたちました。
今年度から2歳児クラスの担当になり、季節や行事に合わせて歌う時間があるため、必要に迫られて習うことに決めたそうです。
大学生以来ほとんどピアノを弾く機会がなかったそうで、両手で弾けるか心配していましたが、左手は1小節に1個の音から始めると、体験レッスンの段階ですぐに弾けるようになりました。
まきのピアノ教室では、保育園や学校など仕事でピアノ演奏が必要な方のために、明日すぐにでも子どもたちの前で弾ける力をつけるレッスンを実践しています。
「○月○日までにこの曲を弾けるようにならなければいけない」というものがあれば、レッスンでその曲をいっしょに練習しましょう。
その前にバイエルやツェルニーで指の練習をしてからね、、、なんて回りくどいことはしませんよ(笑)
また、「楽譜の音が多すぎて無理!」と、あきらめたくなるような場合でも、曲の雰囲気を損なわないように相談しながら音を思い切って減らしましょう。
「これだったらがんばれる」「この部分を弾かなくてよくなったら、気持ちが軽くなった」を感じていただけたらと思います。
ピアノの練習が時間的にも精神的に大きな負担になってはいけない
保育士さんの仕事はやりがいのある仕事である一方、気苦労が多く帰宅時間も遅いので、ピアノの練習時間はなかなか取れないのが現状だと思います。
ピアノがそれほど得意でない先生にとっては、子どもたちやほかの先生方の前でピアノを弾かなくてはならないプレッシャーは相当ですよね。
ピアノを弾くことは、保育士のたくさんの仕事の中のほんの一部なのに、練習時間がほかの作業時間や睡眠時間を圧迫したり、精神的に大きな負担になってはいけないと考えています。
また、保育参観や生活発表会など保護者の方々の前で演奏するような場面でも、緊張に打ち勝てるようなアイディアを提案し、実践しています。
忙しい保育士さんこそ短時間で効率の良い練習方法を
「大きなくりの木のしたで」の伴奏を両手で弾けるようになるために、短時間で身につく効率のよい練習の仕方を覚えました。
繰り返し練習にもコツがあります!
①まずは、右手の旋律。自信をもって少し速いテンポで弾けるまで1段ずつ繰り返し練習をします。
つっかえながらでも1段弾き終わると、つい次の段にすぐ進めたくなりますが、ぐっと我慢して、1度も間違えず速いテンポまであげられるまで繰り返すことが短時間で上達するコツです。
❌まだ間違える部分があったり拍にのって弾けてないうちから、最初から最後までを両手でだらだらと繰り返すことをやりがちです。
これは一番無駄が多く、弾けるようにもならないので、やってはいけません。
⭕目と耳からの情報と指を動かす運動神経の回路が、繰り返し練習することでつながり、より強固な回路になりますが、1回のインプットする情報量量を少なく、短時間で繰り返した方が断然短い時間で効率よく上達します。
1段を自信をもってひけるまでかかる時間は、たったの30秒から90秒ほどと思います。
このとき、譜読みが得意でない方こそ、指ではなく音符の玉を見て、ドードレミミソ、、、♪と階名で歌いながら弾いてみましょう!
集中力がぎゅっと増しますよ。
続けて、ほかの段も繰り返し弾いてみましょう。
②左手の音を確認し、1段ずつ覚えるくらい繰り返しましょう。
2つの音を弾くのが難しい方は音を減らして、最小限必要な音だけ選んで弾きましょう。(参考例:○がついた音だけ)
左手を弾きながら右手を歌うことも、次の段階に進むのにとても効果的です。
③両手でとてもゆっくり弾いてみましょう。
また1段ずつ自信がつくまで繰り返しますよ。
何か新しい段階に進むとき、脳→指の司令の準備ができていない状態で弾くと誰でも失敗します。
脳からの司令がないまま指が勝手に動いている状態です。
このときに、音間違いや弾き直しをする回数をやたらと増やさないのも大きなポイントです。
失敗することで、「難しいな」「やっぱり無理かもしれない」「嫌だな」の感情が生まれてしまうからです。
また、何度も失敗して演奏すると、指は間違えたまま覚えてしまいます。
訂正して正しいものを上書きするには、失敗パターンの何倍もの回数を練習する必要があり、とてもたいへんで、何よりたくさん時間がかかってしまいます。
無駄な失敗を減らすのはとても簡単です
テンポを一旦これでもかと思うくらいゆっくりに落として、脳からの司令が伝わってから指を動かすことです。
ゆっくりにしても1、2、3回目は思い通りにいかないものです。
しかし、「できそうだな」という感覚をぜひつかんでください。
「両手で1段続けるのが難しそうだな」と思った場合は、2小節ごとに区切ってみるのもとても良い方法です。
もし1段間違えずに弾けるようになっても、まだ繰り返しを止めずに、できるようになってから何度も繰り返しましょう。
こうすることで、脳と指の回路がさらに強固に結びつき、失敗しにくくなります。
実際に子どもたちの前で弾くときパニックになったらどうしよう
どんなに準備して伴奏の練習で自身がついても、実際に子どもの前で弾くと心も体も緊張してしまい、思うような演奏ができないこともあると思います。
せっかく時間を作って練習したのに悔しいですね。
子どもの歌声や反応、先生方の視線、、、いろんなことに気を取られている状態では、注意散漫になって練習の成果が出せません。
音符を歌いながら弾くことでミスタッチが減らせます
お歌の時間、もしもう一人別の先生が主となって進めてくださって、自分は伴奏に集中すればよい場合は、練習の成果を出すことに集中しましょう。
緊張せずに練習の成果を出すには、音符の玉を見ながら、ドレミで歌いながら弾くことです。
大きな声でなくてもいいですし、音程を付けずにぶつぶつと呟く程度でかまいません。
音符の玉を追って歌うと、頭の中でほかのことを考える余裕がなくなり、その結果、伴奏に集中できますよ。
また、歌って集中している間は、不思議とパニックになりにくく、たとえ数箇所間違えたとしても、とっさの対応ができるのでとてもおすすめします。
これは、保護者の方の前で演奏する場合や疲れた体でも集中して演奏しなければという、「ここぞ」という場面でも使えますよ。
誰でも初めはうまくいかないし、ドキドキの連続だと思います。
それでも、がんばって続けて回数を重ねるごとに心の余裕がでてくるはずです。
ぜひ子どもたちとの音楽の時間が、心から楽しめる時間になってくることを願っています。
先生、いっしょにがんばりましょうね。
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